【 7 】 雪城さくら


 「用意がいいなァ・・・?」
 ヘアー用ジェルのフタをパチンと開け、掌の上に搾り出しながら言われた台詞に、サンジは
 「こんなことのために持ち歩いてんじゃねぇ!!」
 かっちーん!!と怒りを露にする。
 「それもそうか」と笑って、ゾロは透明のジェルをたっぷりと指で掬った。





 ヌルヌルと、表面にジェルを塗られて、サンジは鳥肌を立てて振り向いた。
 「ロロノアっ・・・それ・・・くすぐってぇ・・」
 「先生、知らねぇの?くすぐったいとこは、開発すると感じやすくなるとこだぜ?」



 ニヤッと笑ったゾロと、目が合ってしまって、サンジは恥ずかしさにギュッと目を瞑った。



 ゾロにあんなとこ見られて、触られてるなんて、羞恥でおかしくなりそうだ。



 「先生のここ、ぬるぬる。すげーエロい」



 だから・・・・・・そんな実況いらねぇよ!!




 さっきよりも優しくなった指触りに、サンジの尻がぶるぶると震えた。



 ズボンはもう脱がされて、隅のほうで丸まっている。
 なのに、背中の辺りまで捲り上げられた白衣だけは、脱がせてもらえない。




 襞(ひだ)のひとつひとつを掻き分けるようにジェルを塗りこめられ、空いたほうの手では尻を揉まれて、次第に熱い息を吐く。



 「ココも、感じるんだな。だんだん開いてきた」



 「・・うそっ・・や・・っ」



 「ウソじゃねぇって。パクパク口開けてんぜ?ほら」
 「ぅあぁっ」
 ほら、と同時に中指を捻じ込まれて、サンジは背を反らした。




 痛みを想像して身を固くするが、想いの外すんなり入ったようだ。
 ゾロの指の感覚だけが、ナカにある。
 「痛くねぇだろ?こんなやらしくヒクついて・・・」
 「くぅ・・ん・・・」



 痛くはない。が、むず痒いような、強烈な違和感を感じる。



 「ナカ、とろとろになってるぜ。入り口弄られんの、そんなにヨかったか?」




 べらべらと、こんな時だけよく回る口を、このまま塞いでしまいたい・・・。



 「ロロノア・・・ちょっ・・黙って・・ろ・・・」
 「あ?・・・あぁ。分かった」



 縛られて、口を押さえることも叶わないサンジは、ゾロが素直に返事をしたことにほっとしたのだが・・・。



 くちゅくちゅと抜き差しされては、
 「あっ・・あぁ・・う」
 と、切ない喘ぎが出る。



 「ぁ・・・あ、ぁっ・・・ふ・ぅうん」
 段々と、指の動きが激しくなり、中を引っ掻いたり、ぐりぐりと擦るように押さえたり・・・。
 「ぅん、っんーーー!!!ん、ふ・・・」
 サンジが唇を噛んで声を抑えようとするたびに、戯れに性器に触れたり・・・。



 そんなあいだにも、ロロノアは無言で愛撫を続ける。



 濡れた水音と、サンジの声だけが響く。




 「・・・すまんっ、やっぱ・・しゃべれ・・っ」



 頼むから、そんな黙々とヒトのケツ穴いじくんな!!






 ある意味、黙って弄くられるほうが余計な音が聞こえてよっぽど恥ずかしい。と気付いたサンジは、

 指が増やされ、3本になったとき、ようやく前言を撤回した。




 そのころにはもう、中も外もどろどろに解れて、陰茎からはだらだらと汁を垂らし、太腿の辺りまでぐっしょり濡れていたが。



 ゾロは、「しょーがねぇなぁ」と意地悪く笑った。




 「先生、やっぱりエロいわ。声 我慢してる間、ずっと締め付けてんだぜ?」
 「・・うるせ・・・っぁあっ」



 「あぁ・・でも、声出したほうが、そそられんな」



 くそっ! こっちは誰かに聞かれやしねぇかと、ひやひやもんなのに・・・



 「・・・あんた苛められるの好きだろ?」
 「んなっっ!!」
 「おれに何か言われるたび、ココ、すげーひくひくする」



 こいつは、黙ってても喋っててもエロいのか!! 
 存在自体がエロか!!
 分かったから!! 喋りながら指動かすなっっ!!!




 「なぁ先生、イイコト考えたんだけど」
 「へ・・?あうぁ!っ なに・・・」
 はぁはぁと息を吐きながら、真っ赤な顔で振り向いて見たゾロは、



 どう見ても悪戯を思いついた顔で笑っている。





 サンジにはもう、悪魔の微笑にしか見えなかった。












 
⇒8(刹那様につづく)



 
次回ミッション「イイこと考えたロロノアのエロ悪戯」(笑)