【 10 】 比翼刹那様
「バカやろっ・・・!」
叫んだ次の瞬間俺はゾロの大きな手に口を塞がれた。
「・・っ・・?」
「ここ学校だって何度言ったらわかんだ!」
だから、お前がそれを言うのか?
しかし、次の瞬間。
俺はそんな事も考えられないくらい非常な状況に追い込まれることとなる。
「ゾーロー!!どこだ〜?・・・ゾーロー!」
「どうせまた化学のサンジのとこだろ?ゾロの奴サンジにはなついてるからな。」
!!!!!!!
廊下から聞こえたのはゾロのクラスメイトのルフィとウソップの声。
もしかして・・・いや、もしかしなくても・・・ってか間違いなくゾロを探している。
そして、俺の所にいるって事もわかってるらしい・・・っじゃなくて!!
どうすんだよ!
しゃれになんねぇぞ!?生徒に縛られていいようにされてます〜なんて。
「ロロノア!てめぇ・・どうすんだよ!」
「少し黙ってろ淫乱教師!」
そう言うとゾロは俺の躯をグイッと持ち上げテーブルの物陰に隠れるように床に座ると俺を自分の膝の上に向かい合わせになるように座らせた。
ガラガラ!
「ゾローーーーー!!・・・あれ、いねぇ。」
「・・・・・〜。」
ルフィのゾロを探す声が聞こえる。
お願いだから早く帰ってくれ。
ってか、絶対にこっちに来んな!
「おっかしいな〜、絶対ここだと思ったんだけどな。」
不安げ表情を浮かべたまま目の前にあるゾロの顔を見上げたらそこには楽しんでいるようなゾロの顔。
何をこいつ楽しんでやがる、こんな状況で!
そんなことを考えながらルフィ達の会話を聞いていればいきなりゾロが耳元でボソリと呟いた。
一言・・・
「声・・・我慢しろよ?」
と。
「・・・んく・・ッ・・」
次の瞬間、懐かしい感覚・・・というか、快感が秘部へと戻ってくる。
そう、こいつは・・・ロロノア・ゾロはこの危険な状態でまた俺の中に試験管をつっこみやがった。
今度ばかりは声が出せない・・・。
でも、秘部から響くクチュクチュという淫靡な音がルフィ達に聞こえてしまうんではないかと考えたら、自分でも恨めしく思うくらいに敏感な躯は中の試験管を締め付ける。
「どっかでサンジのこと押し倒してんじゃねーのか?」
「あっはっはー!おもしれぇ事言うなウソップ!」
いや、笑えねぇ!笑えねぇよ!
「・・・っ・・ふ・んん・・」
いきなり変化した試験管の動きに俺の躯はビクリとはねた。
中で試験管をぐるぐると回されれば前立腺と呼ばれるイイところを試験管がかすめていく。
「先生・・・がんばれよ。」
ボソッとゾロがそう呟けばそのままいきなりキスで口を塞がれた。
試験管はぐるぐると回す動きから前立腺を集中的に攻めるようなピストン運動へと変化する。
「ふぅ・・ッ・・ふんんっ・・ん・・」
キスしていなかったら間違いなく大声で喘いでる。
試験管の動きが止まったと思えば、ゾロはきつく俺のことを抱きしめながらとろけるようなキスをした。
ここで気をぬいちまった俺がバカだった。
カラカラン。
力を抜いた瞬間秘部の力がゆるまり試験管が抜けてしまったのだ。
(何力抜いてんだ!)
(テメェが試験管から手を離すからだろうが!)
この音にあの二人が気づかないわけもなく。
「あれ?何の音だ。」
コツコツとルフィ達の足音は大きくなる。
あぁ・・・さようなら、俺の短い教師生活。
きっと載るんだろうな・・・明日の新聞の一面にさ、「化学教師、理科室で男子生徒と淫行!」とか・・・。
半ばあきらめていたとき、その声は大きく理科室を響き渡った。
「ルフィーーーー!!あんたまだお昼に貸したパン代返してないわよね!?」
「ひぇっ、ナミ!」
ゴチンッといい音が響き渡る。
「またナミに借りたのかよ〜、懲りねぇな。」
「ほら、こんなとこで遊んでないで一時間でも多くバイト行ってお金返しなさいよね!」
ずるずると引きずられる音の最後にガシャンとドアを閉める音が聞こえれば、また理科室は元の静かな空間へと戻った。
⇒11(雪城へつづく)
いよいよリレーも二桁突入!
ここまでヤって、まだ入れてもないってどういうことだろうね(笑)