月が見ている

 【 5 】







 「んっ・・・・ゾ・ロ・・・」

しばらく、抱き合った後
ゾロがゆっくりとカラダを起こすと
名残惜しそうなサンジの指がゾロの
腕を滑り降りて行った


月灯りに照らされた
サンジのカラダは、白く紅く妖しい香りがしていた

(チッ、なんでこんなエロいんだ、コイツは)

じっと見られているのを知ってか知らずかサンジは
自分の腹に出された、二人分の白濁を指で掬い取り
ぺろりと
舐めた

ゾロがそれを見て息を呑んだ瞬間
何かを企んでいるような視線でゾロを見たかと思うと
急にカラダの力を抜き
抱っこを強請る子供のように
両手を広げ

「ゾロ・・・」

と呟いた

吸い込まれるように
身を屈め、サンジの腰に手を回し抱き起こした

頬を両手で包みこみ
珍しくサンジからキスしてきた

深いキスをしながら
サンジの脇下に手を差し入れ膝立ちにさせる
されるがままになってるのを確かめると
ゆっくりと背中から指を滑らせ
後孔に辿り着いた

「んっ」

カラダをピクンとさせ反応するサンジを見ながら
ズブズブと指を押し進めるゾロ
さっきの氷が溶けたのか
入り口からしっとりと濡れていた


「ゾ・・・・ロ」
「ん?」
「俺様のっ・・・欲しいモ・ン・・・判ったのかよ」
「欲しいモン?ああ、コレだろ?」

指を引き抜き、後孔に再び硬くなったものを押し当てながら言った

「・・・・お前、どこのオヤジだよ・・・・」

本気で呆れながら、サンジが返すと
ゾロが突然
サンジの腰から手を離し

「自分で入れろよ」

と、言ってきた

「なっっ・・・」
「欲しいんだろ?コレ」
「うるうせえ、俺様の中が善すぎて、あっちゅう間にイっても知らねえからな!」
「返り討ちにしてやんぜ、ヒーヒー言わせてやっから」

売り言葉に、買い言葉
サンジはゆっくり腰を落として行った


ゾロがあっちゅう間にイったのか、サンジがヒーヒー言わせられたのか
定かでは無いが、お互いに満足したらしい

ベッドヘッドに枕を重ね寄りかかりながら
サンジはタバコに火を付けた

「さっき街でなんか買っときゃよかったなとも、思ったんだが・・・・
お前の欲しいモンがさっぱり見当もつかねえんだ・・・
お前、何が欲しいんだ?」

ゾロにそう言われ

「おっっ、お前なあ・・・氷入れたまま咥えたり咥えさせたり、ケツに氷突っ込んだり・・・・散々しといて・・・・言うことはそれか?
今日は、俺様の誕生日だぞ!殆どお前の欲望満たしただけじゃねえか!!
大体、なんでお前と一緒に、船降ろされたんだよ!!
ナミさんやロビンちゃんと誕生日の夜を過ごしたかったってのに!」

ハアハアと、肩で息をしながら一気に言い切った

「言われてもねえ事、判るわけねえだろうがっっ」
「なんでだよ、判れよ!推し量れよ!!」
「判らねえっつってんだろっっっ、いいてえ事があんだったら、はっきり言いやがれ」
「あーー、もう、ムカつくなっ。うるせえよ!!黙りやがれ」

珍しく、素直に黙ったゾロに気を良くしたのか

「誕生日プレゼントは365日何時でも、受付てるからよ
判ったら持ってきやがれ」

サンジは笑いながら、緑の髪をぐしゃぐしゃっとしたかと思うと

「ちゅ」

っと、口付け

「それが手に入ったら、俺は死んでもいいぜ」

と、意味深な言葉を吐きバスルームへ消えて行った
ゾロには、見えないように悪戯っぽい笑みを浮かべながら・・・

ベッドに残されたゾロは

「益々、判らねえ・・・・」

と、眉間に深い皺を刻み、呟いた




(死んでもいいなんて思う程、欲しいモンて一体何だ
?とりあえず、風呂から出てきたら
「誕生日おめでとう」とでも言ってみるか・・・・)




一人考え込むゾロを
月が見ていた







     End



     
執筆:如月梨乃様

   2007.サン誕生日企画リレー小説『月が見ている』
   虹色drop’s様















 
3月2日、サンジくんのお誕生日の日から、毎週1話ずつ掲載という形で、
 梨乃さんのサイト「虹色drop’s」様で行われたリレー企画でした。

 梨乃さん、素敵な企画に参加させていただいてありがとうございました!!
 さかぷぅ。さん、リキンさん、ナイス鬼畜ゾロでございました!!
 自分の番が終わってほっと一息、もはや他人事のように、あとに続かれる皆様の小説に
 ビバ!!KITIKU!!と叫び倒していた雪城でした(笑)
 氷プレイが大好きですww
 鬼畜ゾロも大好きです!!素直になれないサンジくんも大好きです!
 とても楽しかったですw

 お読みいただいた皆様、ありがとうございましたwww

   雪城さくら





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