〜ゾロ誕編〜







 「ゾロ、誕生日おめでとー♪」



 そう言って、部屋に入ってきたサンジは



 なぜか、セーラー服を着ていた。








 今日は、ゾロの17歳の誕生日。



 お祝いに、と教師であり恋人でもあるサンジのアパートで
 豪勢なご馳走(手料理)と甘くないチョコレートケーキを食べた。
 すげぇうまかった。




 そのあと
 『ちょっとここで待ってろ』と。



 バスルームへ入るサンジを見送り、待つこと数分。




 その、たかが数分の間に、なにがあったーーーっっ!?








 ・・・



 ・・・・・・



 ・・・・・・・・・。





 あぁ〜〜〜待て、落ち着け俺。



 これは あれだな。 夢だ。
 こいつがこんなかっこして俺の前に立つわけがねぇ。



 それか、あれか。
 なんかの罰ゲームか?



 とにかく、悪い冗談だぜ。




 ふ、俺としたことが取り乱すところだった。




 「ゾロ・・・・・・」



 サンジがだんだん近付いてくる。




 だあぁあああ!!近寄んじゃねぇ!!




 「な、おれの料理、うまかったか?」



 ぶんぶんと頷きながら、嬉しそうに笑うサンジが近寄るたびに、じり・・・と後ずさる。



 そんなに広くはない部屋だ。すぐに壁際まで追い詰められちまう。
 すぐ隣には、ベッドがある。



 ここで、何度も抱き合った、場所だった。




 「サ、サンジ・・・?」



 「これ、ナミさんに貰ったんだ。うちの高校のセーラー服。サイズが大きすぎたからって。新品だぜ?いいだろ〜」



 いや、いいもなにも。



 なんでナミが、んなでかい制服持ってたんだ!?とか
 なんでそれを今日、てめぇが着てやがるんだ!?とか



 おめぇ、腹、見えてっぞ!?とか



 言いたいのは山々だが、ちっとも口が動かねぇ。
 息をするのもやっとだ。




 「なぁゾロ?」



 「・・・んだ?」



 「ナミさんが、『この制服が、ゾロへのプレゼントね♪』って言ってたんだけど・・・」



 「あぁ!?」



 いらねぇぞ!?女物の制服なんて、俺が着れっかよ!どう考えてもおかしいだろうが!



 ・・・あ?じゃあなんでそれをこいつが着てんだ?




 「おれさぁ、メシ以外にプレゼント用意してねんだ」



 「あぁ・・・。んなのは別にいいけどよ・・・」



 だから、な? と詰め寄られて、とうとうベッドに乗り上げてしまう。





 目の前には、メシ以上に 美味そうな、恋人。





 「おれが、誕生日プレゼントっての、どうだ?」




 エロくさい表情で、サンジにそう言われた瞬間。




 目の前が、真っ赤に染まった。




 「明日は、日曜だし・・・・・・な?」






 言われるまでもねぇ。




 そんじゃ、望みどおりにしてやるよ。









 ロロノア・ゾロ、17歳。



 記念すべき誕生日の夜に。
 だらだらと、鼻血を流していることも気付かぬまま。
 かわいいことを言うかわいい恋人を、一晩中可愛がりましたとさ。






おしまいv




どこまでイクのかこの人達は・・・(お前がな!)
ゾロがへたれ入っててすいません・・・!!!!!(号泣土下座)